ポスター発表の心得

プレゼンのコツ

ポスター作りのコツ

今後に繋げるコツ

プレゼンのコツ

  ポスター発表のプレゼンのコツは、まず次の点を知り、意識することだと思います。

「最大のメリットは、発表者と聴衆(閲覧者・聞き手)の間で、
自由にコミュニケーションの機会を設けられること」

  時間制限の中で定量的な内容と説明を確実に行わねばならない口頭発表とは大きく異なり、ポスター発表では説明の合間に質問を受け付けたり、逆に聴衆の理解度に合わせて説明を端折ったり、重要な点を掘り下げたり、聴衆とのコミュニケーションを取りながら状況に応じて好きなようにコントロールできる自由があります。

  ポスター発表を行うからには、この最大のメリットを活かしたプレゼンを行いたいところです。そこで、次のような点をプレゼンのコツとして紹介します。


必ずポスターの傍に立っていよう

  せっかくポスターに興味を持った人がいても、その場にいなければ説明も出来ません。 聴衆は担当の戻りを待ったりしないと心得て、いつでも説明できるよう必ず傍に立っていましょう。
  また、その場に立っていれば、自分次第で聴衆を呼び込むことが出来る点も、口頭発表と異なる大きなポイントです。


積極的にアプローチしよう

  足を止めた人は、関連研究の方や少なからず興味を持った方なので、お互いに沈黙では勿体ない。 しかし「自ら説明を求めてくる人はごく一部」と心得て、「簡単に説明させて頂けますか」など、積極的に声をかけましょう。 また、足を止めて説明を聞く聴衆が一人でもいると、その光景が他の聴衆の足をとめる大きな魅力になります。

  また、ポスターへの工夫は勿論ですが、プレゼンを行う発表者に、笑顔と適度な冗談は大きな武器になります。 一般的に、堅苦しくて地味、落ち着いた雰囲気の学会において、笑顔や笑い声は、確実に聴衆の目を引き、耳を傾けさせ、気を引く・興味を持たせるに十分な効果があります。  ただ真面目な説明だけを行うのではなく、恥ずかしがらずに適度な冗談や笑顔を交えたコミュニケーションの魅力は、ポスターと同様、「視覚に訴える」ことも出来ます。


説明は簡潔に、聞き手との対話を意識しよう

  聞き手によっては、興味をもったポイントや説明を求めるポイントが異なる可能性があります。 なかには長々と一方的な説明だけを続ける方もいますが、ポスター発表は「時間制限なしの口頭発表ではない」と心得て、短い時間で済む簡潔な説明にしましょう。

  また、あらかじめ要点を区切った説明を準備しておき、質問に応じた要点の説明を重ねれば、 コミュニケーションも深まり、さらに途中参加の聴衆も入りやすくなります。 逆に、詳細を延々と説明し始めてしまうと、興味のないテーマだった場合の聴衆を困らせてしまったり、不快な気持ちにさせてしまったり、また、説明の途中で足を止めてくれた人も、次回の説明開始まで長そうだと見るやその場を離れてしまうといった可能性もあります。


出来るだけ多くの聴衆に語りかけよう

  聴衆とコミュニケーションがとれているほど、他の聴衆が足をとめてくれやすくなります。「 一人でも多くの聴衆に語りかけることが肝要」と心得て、増えてきたなら特定の人に縛られることなく、 出来るだけ多くの人に視線を向け、適度なタイミングで最初の説明に戻ったり、質問を促すようにしましょう。

  ある意味、聴衆への説明はお客様への接客であると考えるくらいが、ちょうど良いと思います。後ろの方にも、聞こえるか、ポスターが見えるか、といった点に配慮したり、実際に声をかけたりして、 ディスカッションのようにコミュニケーションをとるなど、途中参加者を引き込むことに意識をおく。 これが成功を得る上でとても重要なポイントだからです。


足を止めてくれるポスターを作ろう

  聴衆は、数あるポスターの1枚1枚全てに足を止めたりはせず、目に留まり興味を覚えた時だけ足を止め耳を傾けます。 また、限られた時間の中で物色しながら歩くことになるので、1枚に余り多くの時間を割こうとも思いません。 「限られた時間内で足をとめるポスターを選んでいる」と心得て、視覚的にも研究内容が一目で分かる簡潔なポスターを作りましょう。
※ポスターの作り方については、次項で詳しく説明しています。

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